《5分で分かる》家族とは?

家族とは?

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家族…

1.家族の起源.<復> 家族とは,人間がその都合によって考案したものではなく,神が人に与えられたものである.初めの人アダムが一人でいるのはよくないとして,神はふさわしい助け手として女を創造し,最初の家族を立てられた(創世2:18,21‐24).このことから,家族は,神が合せられた夫と妻の結び付きが基本となる.夫と妻が,それぞれを神が連れて来て下さった者として,神の手から受け入れる時,堅固な家族の土台が据えられることとなる.夫婦の間に生れる子供たちも,両親を,神が家族に立てておられる者として尊敬し,その権威を受け入れることが命じられている.<復> 2.家族の秩序.<復> 神が人に与えられた十戒(十のことば)は,神と人,人と人とのあるべき秩序を教えている.その中でも,家族の秩序を命じることに大きな比重が置かれている.第5戒「あなたの父と母を敬え」,第7戒「姦淫してはならない」,第10戒「あなたの隣人の家を欲しがってはならない.すなわち隣人の妻…を,欲しがってはならない」(出エジプト20:12‐17,申命5:16‐21).<復> 家族の秩序の根本は,神への恐れである.これがある時,家族は真に秩序あるものとなり,祝福となる.神への恐れが土台となって,神が家族の頭として立てられた父(夫)への尊敬と従順が生じる.また,夫婦の絆こそが家族の中心となる.夫婦の関係が崩れる時,家族はそのあるべき状態を失い,共に傷つき,子供に大きな犠牲をしいることとなる.<復> 家族の頭としての父(夫)が,主を恐れ,主のみこころに従って家族を養い,導き,訓練し,必要な戒めを与える.母(妻)は,夫を尊敬し,その権威を認め,その指導を従順と謙遜をもって受け入れ,温かい雰囲気をかもし出して家族を包む.子供は,神を恐れ,愛するように,両親を尊敬し,愛する.こうした秩序を家族の中に定着させていく責任が,家族全員にある.もちろん,最終的にきよめられ,完全な者とされた者ではなく,赦された罪人にすぎない一人一人であるゆえに,様々な過ちや,失敗,争いが起り得る.しかし,キリストの十字架のもとにある家族はまた赦し合う家族でもあることは,大きな幸いである.<復> 3.家族の役割.<復> (1) 神の栄光を現すことが,家族の立てられた第一の目的である.家族関係の中で,神の知恵と力,愛と恵みを現し,あがめていく時,神の栄光が現される.しかし,家族の中に神の栄光を現していくということは,多くの困難と戦いの中で勝ち取っていくことでもある.縦社会と言われる日本において,血縁関係は一切に優先する無言の圧力となっている.そこで神を第一とし,主に従うことを優先させようとすると,当然,様々な問題が生じてくる.「家族の者がその人の敵となります」(マタイ10:36).この剣の経験を通して,見かけの平和ではなく,真の平和がもたらされるのである.イエス御自身が,その家族の無理解,不信仰の中で,父のみこころを知り行うことを選び取っていかれた.しかし,それは彼が家族に冷淡であったということではなく,誰よりも母思いであり,弟妹を愛し,支えられたのであった.初代教会のメンバーの中に,そうした実である兄弟たちの顔を見ることができるのは,大きな励ましである(使徒1:14).<復> (2) 互いの安らぎと励まし.「人が,一人でいるのは良くない」として,家族が与えられ,互いの助けと慰めが与えられた.確かに家族関係こそは,すべてのつながりの中で最も安らぎと慰めを与え得るものである.しかし,これが悪く働くと,これ以上にない痛みと悲しみをもたらす関係ともなる.キリスト者の家庭には,聖人ではなく「赦された罪人」が共に住んでいる.罪に堕ちた人間であるから失敗もする.争いも時にある.しかし,そこには赦しの十字架が立っている.赦し合い,受け入れ合う家庭にこそ,安らぎと励ましがある.<復> (3) 信仰の継承.信仰が,親から子供へ,子々孫々受け継がれていくことは,家族にとっての一大事業であり,祝福である.家庭の信仰的な雰囲気,親の主にある生き方,家庭内に起る様々な場面での,信仰による決断や行動,事あるごとに教えられ勧められる信仰的な生き方…そうした積み重ねが,信仰の継承に結び付く.<復> (4) 教会,社会の基盤.家庭こそ,社会,そして教会の基盤である.特に,教会にとって家族単位で救いを受け取り,それを他の親族に,子孫にと広げていくことほど,大きな祝福はない.教会の力は,何人の教会員かではなく,何組の家族が導かれたかで計られると言っても過言ではない.<復> 4.現代日本におけるキリスト者家族の役割.<復> 今日,わが国は,家族の危機に瀕していると言える.価値観の多様化と混乱は,親子の断絶をもたらしている.性道徳の乱れは家庭崩壊をもたらし,離婚は増大している.核家族化が進み,超高齢化社会を目前にして,将来の人生設計は立てようがないほどの危機的状況が見えている.管理社会,能力偏重社会のひずみの中で,人々は傷つき果てている.<復> こうした状況の中で,キリスト者家族に与えられた使命と責任は大きい.絶対的な基準を持たない日本の社会や家庭が,混乱し,崩壊していく中で,神のことば—聖書—に基準を置き,従い,導かれ,築かれていくキリスト者家族は幸いである.<復>→家庭生活,クリスチャン・ホーム,子供の養育.(横山幹雄)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社