《5分で分かる》祝福とは?

祝福とは?

スポンサーリンク

祝福…

祝福と訳されているヘブル語はbera~k_a~h,ギリシヤ語は,eulogia, agathos, makariosである.bera~k_a~hには,祝福という意味のほかに,贈物,幸福,恵み,和解などが含まれる.動詞のba~rak_は,祝福するのほか,あがめる,ほめたたえる,感謝する,などの意味がある.<復> ギリシヤ語のeulogiaにもまた贈物,賛美の意味が含まれる.agathosには,益,気前のいい,正当な,makariosには,幸いな,幸せな,恵まれているという意味がある.<復> 旧約聖書においては,物質的な,目に見えるものが祝福の中心だった.それはまず,子が生れるということの中に見られた.創世1:28では神が人間を祝福して「生めよ.ふえよ.地を満たせ」と仰せられた.この祝福はノアとその息子たち(創世9:1)に引き継がれ,ユダヤ人たちは,子が生れることは神の祝福にあずかることであり,子が生れないことは神の祝福がないことと考えた.<復> この祝福はアブラハム契約において特別な意味を持っていた.神は,子孫の繁栄,土地の継承,全人類の祝福の源になるという約束をアブラハムに与えた(創世12:3).この約束は,イサク(創世22:17),ヤコブ(創世28:14),その子ユダへ(創世49:10)と継承され,ボアズ,エッサイ,ダビデへと受け継がれ,メシヤ到来という神の御計画の中で,最終的にイエス・キリストの降誕において成就した.<復> なお,目に見える形で与えられる祝福は,子孫の繁栄ということにとどまらず,家畜,食べ物,収穫物,道具,ささげ物などにおいて豊かさを経験することが含まれていた(創世24:35,申命28:2‐8,詩篇107:38,ハガイ2:19,マラキ3:10).<復> なお,祝福の対象として,「手のわざ」が挙げられている.良い行いに対して神が報われるということである.手のわざの具体的な例としては,利息を取らない(申命23:20),在留異国人,みなしご,やもめに対するあわれみ(24:19),祭を行うこと(16:15)などが挙げられている.<復> 祝福は神に由来する.Ⅱサムエル6:11では,契約の箱がある所に祝福が伴ったことを伝えている.神は人が自分自身を祝福することをお許しにならない(申命29:19,20).にもかかわらず,祝福は人を通してもたらされるという面がある.イサク,ヤコブ,モーセなどは,子供,家族,人々に対して神の祝福を与えたし,ソロモンやダビデ王はしばしば民を祝福した(Ⅰ歴代16:2,43).祭司は主の御名による祝福を宣言する役割を担っていた(レビ9:22,申命21:5,Ⅱ歴代30:27).<復> 旧約聖書においては,しばしば祝福とのろいは対になって提示された.すなわち,主の命令に従うなら祝福が,聞き従わないならのろいが与えられる(申命11:26‐28,マラキ2:2).<復> 新約聖書においても,神は祝福に満ちた唯一の主権者である(Ⅰテモテ6:15).しかし,新約聖書では物質的な祝福より,霊的な側面が強調されている.<復> 旧約聖書においてアブラハムに与えられた祝福は,新約聖書ではキリストを受け入れたクリスチャンに適用され(ガラテヤ3:8,9),キリストとともに共同の相続人となった事実を強調している(ローマ8:17,テトス3:7).<復> それは,キリストの十字架を通して「邪悪な生活から立ち返る」(使徒3:26)ことであり,永遠のいのちを受け,神の国を継承することにほかならない.<復> キリストは晩餐の席上,パンを祝福されたが,それは十字架のみわざが豊かな祝福をもたらすことの象徴であった(マタイ26:26).さらにキリストは弟子たちの足を洗い,弟子たちもそのようにするなら祝福される,と教えた.キリストは祝福を受けるのに謙遜が重要であることを説かれたのである(ヨハネ13:17).さらにキリストは「あなたをのろう者を祝福しなさい」(ルカ6:28)と,旧約には見られない新しい戒めを説かれた.<復> パウロもその教えに沿って「迫害する者を祝福しなさい」と勧め(ローマ12:14),自らも「はずかしめられるときにも祝福した」と告白している(Ⅰコリント4:12).<復> また,ヤコブは「その行ないによって祝福される」と述べている(ヤコブ1:25).それは恵みによって救われた者が,キリスト者としての善行により祝福を受けることを教えている.<復> 再臨のキリストは祝福された望みと言われている(テトス2:13).真の祝福は,キリスト再臨の時にキリスト者にもたらされる.→恵み,のろい,祝祷.(中沢啓介)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社