《3分で分かる》原義とは?

原義とは?

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原義…

原義([英語]Original Righteousness)とは,人類が神によって創造された時の最初の完全な倫理的状態である.それは,ウェストミンスター小教理問答書の問10で「神は,人を知識と義と聖において御自身のかたちに従い…創造された」と告白されている状態である.パウロは,キリストにあって再創造された新しい人は,知識と義と聖を回復して造り主のかたちに似せられていると教えている(参照エペソ4:24,コロサイ3:10).それなら,人は,最初に創造された時,真の知識と義と聖の状態,すなわち虚偽の知識を持たず,罪がなく,汚れもない状態にあったはずである.この状態が原義である.<復> ローマ・カトリック教会では,原義を,神が人を創造した時に与えられた超自然的付加的賜物と考えている.人間は,感覚的要素と超感覚的要素,すなわち下等な要素と高等な要素によって構成され,下等な要素は高等な要素に逆らう傾向を帯びていると考える.それで神は,前者が後者に服従するように,例えば,感情が理性に服従するように,調整するための超自然的賜物を与えられた.この賜物を原義と呼ぶ.そして,下等な要素が高等な要素に服従する正常な状態を「自然的義」と呼んで,「原義」とは区別している.<復> ルーテル教会の一般的な見解によれば,原義とは真の知識と義と聖の状態である.しかし,原義を神のかたちと同一視しているので,論理的には,原義を喪失した人間と獣また天使は,本質的には区別できないことになる.<復> 改革派教会は,神のかたちを,広い意味と狭い意味とを持つ包括的な概念として理解した.広い意味とは,神のかたちの形而上的面であって,獣にはない,人間に特有の能力また資質のことである.狭い意味とは,神のかたちの倫理的面であって,これの最初の完全な状態を原義という.<復> 原義の喪失とは,神のかたちの倫理的面がなくなることではなく,倫理的面に変化が起ることである.人は,原義の喪失によって,倫理的に,虚偽の知識と罪と汚れを持つ状態に堕落したのである.→義,罪・罪論,原罪,神のかたち.<復>〔参考文献〕Murray, J., Collected Writings of John Murray, Vol. 2, Banner of Truth, 1978 ; Berkhof, L., Systematic Theology, Eerdmans, 1978 ; Van Til, C., An Introduction to Systematic Theology, Presbyterian and Reformed Publishing, 1974 ; Hoekema, A. A., Created in God’s Image, Eerdmans, 1986.(松田一男)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社