《3分で分かる》献児とは?

献児とは?

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献児…

1.聖書の中で,神の恵みによって授かった幼児を神の御前に携えて来てささげた例は,アブラハムがイサクをいけにえとしてささげようとしたこと(創世22章)や,ハンナがサムエルを主にささげたこと(Ⅰサムエル1:24‐28),ヨセフとマリヤが幼児イエスを神殿に連れて来て主にささげたこと(ルカ2:22‐24)などにおいて見られる.<復> 2.イスラエル人にとっては,万物は神のものであり,生きるものすべての初子は,穀物の初穂とともに主に属するものであった(出エジプト13:2‐12,申命15:19).過越の子羊はイスラエルの初子の代りにいけにえとしてささげられたが,それとともに贖いしろを神にささげるように命じられた(出エジプト12章,13:13).すなわち主のものである初子を殺す代りに,親は心からの誓いをもって子供を聖別し,その贖いしろとして,動物をいけにえにするか金銭をささげたのである(民数18:16).<復> 3.イエスの時代には,初子が生れると,両親は1か月以内に山鳩一つがい,家鳩一つがいをいけにえとしてささげ,さらに5シェケルの銀をささげることが義務付けられた(ダニエル‐ロプス).ルカ2:22以下には,幼児の聖別や献児の原型とも言える宗教的実践が記されている.こうしてささげられた幼児は,高名な老祭司やラビに抱いてもらい祝福を受けたのである(ルカ2:27‐34).<復> 4.今日,教会で一般に行われている献児式や幼児祝福式は,これらの範例にならったものである.献児式の聖書的神学的根拠は,以上のほかに,イエスが子供たちを祝福されたこと(マタイ19:13‐15,マルコ10:13‐16,ルカ18:15‐17等)に求められる.主の祝福を幼児の救いや献身の確証とすることはできないが,主が幼児を招き寄せ祝福していることは明らかである.さらにまた,クリスチャンの両親が子供を,主から聖別され(Ⅰコリント7:14),主から託されたものとして,責任をもって主にあって訓育することを決意し,信仰をもってささげ,神からの祝福を願うことは聖書の勧めているところである(エペソ6:1‐4,コロサイ3:20,21,申命6:7,箴言22:6).→幼児の救い(幼児の義),子供の養育.<復>〔参考文献〕ダニエル‐ロプス『イエス時代の日常生活』全3巻,山本書店(1964,1964,1965);『キリスト教礼拝辞典』日本基督教団出版局,1982;高野進『近代バプテスト派研究』ヨルダン社,1989;『新聖書注解・新約1』いのちのことば社,1973;Kaiser, W. C., Jr., Toward Old Testament Ethics, Zondervan, 1978.(渋谷敬一)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社