《3分で分かる》アリストテレースとは?

アリストテレースとは?

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アリストテレース…

[ギリシャ語]Aristote´le~s,[ラテン語][ドイツ語]Aristoteles,[英語]Aristotle.前384—前322年.プラトーンとともに今日まで西洋哲学に影響を与え続けているギリシヤの哲学者.ギリシヤ北方スタゲイラ出身.マケドニア王の侍医の子.17歳でアテーナイに出てプラトーンのアカデーメイアに入学,学生,教師として20年間を過す.プラトーンの死後アテーナイを去り,マケドニア王フィリッポス2世の要請でその子アレクサンドロス(後のアレクサンドロス大王)の家庭教師となる.前335年にアテーナイに帰り,リュケイオンという学園を創設し,12年間教えた.ここにはペリパトス(逍遙道)があったのでここの学徒は後にペリパトス学派と呼ばれた.<復> 最初はプラトーンの忠実な弟子であったが,次第に師のイデア論の超越的性格に批判を強め,個物を実体と呼んだ.この実体を,内在する形相と質料の合成体としてとらえ,世界を形相と質料の目的論的連鎖で説明した.そして最後に純粋形相として神を考えた.神は自分自身は動かず,すべてを神に向かって動かす第1不動動者である.神は思惟の思惟,純粋思惟としての永遠の観想にある.『ニコマコス倫理学』によれば,すべての学問も実践も善を求め,そして最高の善は幸福である.幸福は「よく生きること」であり,人間がよく生きるとは固有の卓越性である理性を最高度に働かせて生きることである.理性的霊魂による観想の生活,神の思惟にあずかる生活こそ最高の生である.晩年はプラトーンの超越的性格に接近している.<復> キリスト教思想との関係では,教父哲学の時代ではプラトーンのほうが深い関係にあり,アリストテレースの思想はかなり限られた影響しか持たなかったが,アヴェロエスなどアラビアの哲学者経由で13—14世紀のスコラ哲学に大きな影響を及ぼすことになる.12—13世紀頃彼の著作は盛んにラテン語に翻訳され,アルベルトゥス・マグヌスとその弟子トマス・アクィナスによって受け入れられて,スコラ哲学の根幹となった.アルベルトゥス・マグヌスはパリ大学で初めてアヴェロエスのアリストテレース注釈書を読んだ.トマスにおいて哲学者アリストテレースの立てた自然的理性による真理の体系の基盤の上に,聖書の啓示の真理がこれを補修しながら完成に導く「スコラ的総合」が確立した.→理性と信仰,スコラ学,形而上学.<復>〔参考文献〕春名純人『哲学と神学』法律文化社,1984.(春名純人)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社