《3分で分かる》祝祷とは?

祝祷とは?

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祝祷…

ヘブル語ベラーカー(祝福)あるいはアシェール(繁栄・幸運),ギリシヤ語ユーロギア(祝福)あるいはマカリオス(幸福)からきた礼拝術語.英訳ではBenediction.元来は個人が誰かを祝福する場合にも用いられたことばであるが(創世9:26,27:27),今日では公的な礼拝の最後に教職者によって行われる要素を表している.モーセが約束の地を前にしてイスラエルを祝福したことば(申命28:1‐14)を祝祷に数える場合もあるが,神によって任命された大祭司あるいは祭司によって行われる祝祷が,旧約時代の典型である.最も代表的な祝祷は,民数6:24‐26に記されたもので,今日の礼拝においても「アロンの祝祷」と呼ばれ,しばしば用いられている.その姿勢は「アロンが民に向かって両手を上げ,彼らを祝福した」(レビ9:22)ことに倣って,行われている.<復> 旧約時代の礼拝行為の多くを受け継いだ新約のキリスト教会も,主によって任命された使徒たちの書簡の終りの部分を祝祷と考え,使徒たちの教えとして書簡が朗読された時代が終っても,任職された司式者によって使徒的祝祷が礼拝の最後に会衆に向かってなされ,会衆は祝福のうちに教会から送り出された.その最も代表的な祝祷文は,Ⅱコリント13:13であるが,ほかにもヘブル13:20,21,ローマ15:13,ユダ24,25節が挙げられる.また,「平安がありますように」という短い文もある(Ⅰペテロ5:14,Ⅲヨハネ15節).新約聖書における使徒的祝祷文の特徴は三位一体の神を強調した祝福にある.<復> 祝祷を,礼拝者一同を代表する司会者による神への祈祷と考える人もあるが,それは聖書的な祝祷の理解とは異なる.従って,「主イエス・キリストの恵み,神の愛,聖霊の交わりが,あなたがたすべてとともにありますように」(Ⅱコリント13:13)という多用されている祝祷文を「私たちすべてとともに」と言い換えることなどは,主が教会に立てられた職制を認めているとしても,万人祭司の教理を誤解して,主が特定の職務にある人々を召された事実を否定する結果となるであろう.<復> 祝祷は公同礼拝ばかりでなく,キリスト教的な礼拝の要素を持つ結婚式や葬儀においても行われる.葬儀においては「祝」という語を避け,「終祷」と呼ぶ場合もあるが,これは礼拝者に平安を約束する意義を変えるものではない.→礼拝,祝福,祈り.(山崎順治)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社