《3分で分かる》聖書学とは?

聖書学とは?

スポンサーリンク

聖書学…

聖書学とは,聖書を研究する学問の総称であり,一般には聖書通論,聖書緒論,聖書釈義,聖書神学の各分野から成っている.これらの分野はさらに,旧約聖書を扱うものと新約聖書を扱うもの,すなわち旧約通論と新約通論等々に分けられるのが普通である.ほかに,これらの分野を研究する補助的手段として,聖書言語学,聖書解釈学,聖書考古学,聖書地理学,聖書歴史学などを挙げることができる.これらの補助的学をも含めて,広義の聖書学と呼ぶこともできる.<復> (1) 聖書通論は,聖書におけるそれぞれの書の内容を通観して,何が書いてあるかを的確にとらえることを目的としている.その中には,各書の中心主題,梗概,特色などが含まれる.<復> (2) 聖書緒論は,一般に総論と各論に分けられ,総論には正典論と本文論が含まれている.正典論は,聖書が旧約39巻,新約27巻から成っていることに関し,なぜこれらの巻だけが正典とされるのかという問題を取り扱う.この中には「正典」という概念の定義,正典決定の基準,正典結集の歴史などが含まれる.本文論は,聖書本文を決定するための資料となる聖書の写本.古代訳本の研究,及び本文批評のための理論と実際から成っている.しかし,最近ではこれらの正典論と本文論は独立して取り扱われ,聖書緒論から除外されるのが普通である.各論では,聖書の各書の著者問題,著作年代,宛先,執筆事情,統一性,依存関係,思想的・神学的特色などが取り扱われる.これらの研究は,18世紀以降,文献批評学の影響を受けて発展してきた.<復> (3) 聖書釈義は,本文批評によって復元された聖書の本文に従って,それぞれの語や文を解釈し,その意味を明らかにする.この点に関しては,聖書言語学による,語彙(ごい)や文法,意味論の研究のほかに,それぞれの本文が書かれた文化的・社会的背景を知るための補助的学による知識が必要とされる.<復> (4) 聖書神学は,釈義によって得られた知識に基づいて,神,人間等の主題について教えられていることをまとめ,組織神学がそれらを体系化するための素材を提供する.聖書神学は,聖書の啓示の漸進性に基づき,神,人間等の主題に関して,各時代,あるいは各聖書記者に分けて述べられることが一般的である.これらの知識は聖書本文の思想的・神学的文脈をも明らかにするので,釈義にも役立つ.→聖書,聖書神学.(山口 昇)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社