クリスチャン・ホームとは?
クリスチャン・ホーム…
「主イエスを信じなさい.そうすれば,あなたもあなたの家族も救われます」(使徒16:31).救いは,一人一人が神との出会いの中で,信じることによって与えられるものである.しかし,それが救われた個人にとどまらず,家族に広げられていくことが,神の計画であり,願いである.救われた者も,家族の救いを信じて,祈り,あかししていく.家族の救いは,神の約束ではあるが,無条件にもたらされるものではない.「主イエスを信じる」なら,である.家族も,信じなければ救われない.また,「信仰は聞くことから始まり,聞くことは,キリストについてのみことばによるのです」(ローマ10:17).パウロによって信仰に導かれたピリピの町のルデヤも牢の看守も,家族に福音を聞かせる機会をつくって,共にバプテスマ(洗礼)を受けている(使徒16章).<復> クリスチャン・ホームの誕生こそは,すべてのキリスト者の切なる祈りである.愛する家族とともに同じ神を仰ぎ,神の愛を受け取り,神を賛美し,天国を目指して歩むこと以上の喜びはない.そのために,常に信仰をもって祈る.無言のうちになされる行いと品性によるあかし,機会を生かしてなされることばによるあかしによって主を伝えていく.主の時を信じ,忍耐をもって楽しみつつ待つ.また,他のキリスト者の協力,教会の協力を受けて機会をつくっていくことも,家族を主に導くのに大きな力となる.<復> 日本の教会は,長く個人だけを相手に伝道,牧会をしてきた.信じた者も,その信仰を個人のものとしては維持しても,家庭の信仰としていくための視点と努力に欠けるきらいがあった.今後,全力を挙げて,キリスト信仰こそわが家のもの,一族のもの,子々孫々の宗教として広げ,継承していかなければならない.<復> クリスチャン・ホームの存在は,その親族への良いあかしとなり,教会の祝福となり,社会への世の光としての輝く存在となる.クリスチャン・ホームにおいてはキリストが中心となる.聖書が,その立つべき基準として受け入れられる.信仰の継承が大きな課題となり,そのために祈りと力が注がれる.→家族,家庭生活,子供の養育,家庭礼拝.(横山幹雄)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社