《3分で分かる》オーバン宣言とは?

オーバン宣言とは?

オーバン宣言…

[英語]Auburn Declaration.19世紀の初めにアメリカの長老教会は,リバイバル運動への参与,超教派的協力,教派の信仰規準であるウェストミンスター信仰告白及び大・小教理問答に対する忠誠の三問題を巡って,「旧派」(Old school,「古い光」とも呼ばれる)と「新派」(New school,「新しい光」)に分裂し,両派の間に緊張が生じた.そうした背景の中で,1830年代に保守的伝統的立場をとる旧派は,救いの理解において伝統的なカルヴァン主義の立場よりもより一層人間側の参与・協働を説いていたナサニエル・テイラーなどに代表される「ニューヘブン神学」(詳しくはS・E・オールストロム『アメリカ神学思想史入門』1990,第4章参照)を支持していた教職を罷免しようとしたが成功しなかった.そこで1837年,旧派は新派の影響力を半減させるために,大会組織からオハイオとニューヨーク州の四中会を除去する決議に必要な票を集めたのである.このような動きに対し,同年8月,新派に属する2百人の教職と信徒がニューヨーク州のオーバンに集まり,旧派の行動に抗議するとともに,新派は教派の信仰規準に従っていることを盛り込んだ声明を出すという動きに出た.このようにして生れた宣言の中には,選びは神御自身の主権的な意志と決定に基づくこと,人類は皆アダムの最初の罪を引き継ぐものであること,救いはあくまでも聖霊の再生の力によるものであって,決して人間の側の協力が第一でないこと,が表明されている.しかし,旧派は十分納得せず,両派の和解は,旧派がその宣言の真意を最終的に納得するに至った1868年まで成立を見なかった.George Marsden, The Evangelical Mind and the New School Presbyterian Experience, 1970は,「新派」の生成発展の過程と,教派形成のあり方について貴重な分析と示唆とを提供している.→オーバン声明;ニュー・スクール神学,オールド・スクール神学;長老派.(宇田 進)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社