《3分で分かる》無原罪懐胎とは?

無原罪懐胎とは?

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無原罪懐胎…

[ラテン語]Immaculata conceptio,[英語]Immaculate conception.無原罪懐胎とは,キリストの母マリヤ自身がその母の胎に宿った時から原罪の一切の汚れから守られていた,というローマ・カトリック教会の教えである.この教えは原罪の教理が問題となったことから始まってクレルヴォーのベルナルドゥスからドゥンス・スコートゥスに至る,11世紀から13世紀にかけて,大きな論争となった.そして教皇ピウス9世(1846—78年在位)の時,彼が設置した神学者たちによる諮問委員会の6年にわたる審議の結果,1854年12月8日,教義として決定された.<復> この教えが最初に現れたのは,3世紀に書かれた『マリヤの誕生』(Genna Marias)においてである.ガリラヤのナザレ出身の父ヨアキムとベツレヘム出身の母アンナとの間に天使の告知によってマリヤが生れるという内容であるが,特に重要なのは,3章5節にある,処女マリヤが救い主を出産するという告知である.ここでは,マリヤが生れる前から救い主の母となることが告知されている.<復> 教皇ピウス12世(1939—58年在位)は,マリヤ論に関する二つの教理を決定した.一つは処女マリヤの被昇天の教義の決定(1950年11月1日),二つ目は,無原罪懐胎の教義決定百周年を記念する「マリヤの年」宣言(1953年9月8日)である.→マリヤ崇敬,原罪,聖人崇敬.<復>〔参考文献〕『中世キリスト教の発展』(キリスト教史第4巻)第2章,講談社,第1刷1981;H・デンツィンガー編,A・シェーンメッツァー増補改訂『カトリック教会文書資料集』3900—3904,3908—3910,エンデルレ書店,改訂3版1988;“The Gospel of the Birth of Mary,” The Lost Books of the Bible, The New American Library, 1974.(太田良一)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社