《3分で分かる》アウグスティーヌス(アウレーリウス)とは?

アウグスティーヌス(アウレーリウス)とは?

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アウグスティーヌス(アウレーリウス)…

[ラテン語]Augustinus(Aurelius).354—430年.西洋古代教会最大の教父.影響力の大きさは比類がない.ローマ帝国の属州北アフリカのタガステ(現アルジェリアのスーク・アラス)に異教徒の父パトリキウスと敬虔なキリスト教徒の母モニカの長男として生れる.カルタゴで修辞学を学び,キケロの『ホルテンシウス』を読んで「知恵の愛」に目覚め,聖書を手にするが,つまずいてマニ教に走り,9年間マニ教徒としてとどまる.その間カルタゴ,ローマ,ミラノで修辞学を教えるが,懐疑主義哲学,新プラトン主義哲学に触れ,最後にアンブロシウスに出会いキリスト教に回心する(386年).ただちに数編の哲学的著作を著した後,故郷に帰って(388年)修道院的共同生活を始め,著作活動にも励んでいる時に,突然会衆の強い要請によりヒッポの司祭に選ばれ(391年),やがて司教となり(396年),ヴァンダル族による包囲の中で死ぬまで,40年間この町にとどまって,説教,牧会,教育に専念するとともに,キリスト教会の代表的神学者としてマニ教徒,ドナトゥス派,ペラギウス主義者らと論争を行い,また数多くの書物を書いてキリスト教会を指導した.新プラトン主義哲学から深い影響を受けたが,無批判の受容ではなく,むしろそれによって聖書の真理と知恵の深さ広さを探究し,知解し,表現しようとしたと言うべきであろう.従って,教会人となって以来聖書の研究に打ち込み,特にパウロを深く理解して,それに基づいて画期的な恩恵論(宗教改革もそれの再把握にほかならない)を打ち建てるが,哲学から離れたのではなく,むしろ聖書の内容を哲学的に反省し,それをより広い関連で把握し直し,また自分の内的経験を媒介にすることによって,独自の広く深い聖書真理の洞察と表現に到達したところに深い意義があると言える.(村川 満)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社