《3分で分かる》痛みとは?

痛みとは?

痛み…

痛みには肉体的なものと精神的なものとがある.肉体的な痛みは,肉体の傷や病気からくるもので,医学的には肉体が病んでいることの信号であり,その感覚であると言える.肉体的に痛む時,人は積極的な行動がとれなくなり,痛みから解放されることを願いながら自己調節を図り,また医学的治療を求める.しかしその限界を超える時,鎮痛剤のような薬剤に頼らざるを得なくなる.特に癌による末期的な激しい痛みに対して,どのように対処するかは,現代の医学の一つの大きな課題となっている.<復> 精神的な痛みも同様に精神的に病んでいることの感覚であると言える.この痛みはまことに神から離れた罪の状態からくるものと言うことができよう(詩篇38:17,18,箴言14:13).自分の罪や不運に心を痛めることは,悔い改めと神のあわれみを求める祈りへと向かう(Ⅰサムエル1:10,Ⅱ歴代34:27).また他者の不運に同情するかたちで心を痛めるという痛みがある(創世34:7,Ⅰサムエル20:34).この心の痛みはまた,神の正義を求めるというかたちで神への祈りへと向かい(詩篇39:2),福音の宣教の働きへと人を向かわせる(ローマ9:2,Ⅱコリント11:29).痛みは人間にとって一つの困難な現実である.イザヤの預言によれば,キリストは私たちの痛みを担って下さるとある(イザヤ53:4).ここにはキリストの贖いのみわざの中に,この痛みからの解放も含まれているという希望を見出すことができる.→病気.<復>〔参考文献〕清原迪夫『痛みと人間』日本放送出版協会,1981;G・ゲルステンベルガー/W・シュラーゲ『苦しみ』ヨルダン社,1985.(荒井隆志)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社