《1分で分かる》プレローマとは?

プレローマとは?

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プレローマ…

ギリシヤ語ple~ro~maの原義は充満.新約聖書では,ヨハネ1:16,コロサイ1:19,2:9,エペソ1:22,23,3:19,4:13に用いられ,「満ち満ちた」あるいは「いっさいの」と訳されている.ストア哲学では,プレローマを世界に神性が充満するという意味で用いた.グノーシス主義のウァレンティーノスは,人間の空虚な世界に対置する「充実した世界」をプレローマと呼んだ.それは対をなすアイオーン(深淵—静寂,理性—真理,ロゴス—生命など)が30から成る世界である.さらに彼は「アイオーンなるキリストが洗礼の際に人間イエスに合体した,旧約聖書の神はプレローマから追放されたものである,プレローマに入るにはグノーシス(神秘的体験に基づいた知識)によらなければならない」などと説いたので,正統的教会からは異端とされた.コロサイ人への手紙では,キリストにプレローマがある(神の神性が満ち満ちているの意)と述べられている(2:9)が,それはグノーシス主義に対する反駁の意図が込められているように思われる.→グノーシス主義.(中沢啓介)
(出典:『新キリスト教辞典』いのちのことば社, 1991)

新キリスト教辞典
1259頁 定価14000円+税
いのちのことば社