《3分でわかる》テモテとは?

テモテとは?

テモテとは…

ギリシヤ人の父、ユダヤ人の母ユニケ(祖母ロイス)の間に生まれたため、ユダヤ人男子が生後間もなく受けるはずの割礼を受けず、民族的にはギリシヤ人として育つ。第2回伝道旅行中の使徒パウロは、南ガラテヤのルステラでこの若者テモテを一行に加える。以後テモテは生涯にわたってパウロの最も身近な同労者であり弟子であった。
伝道旅行に連れて行くにあたりパウロは彼に割礼を受けさせ、ユダヤ人として扱う。エルサレム会議の決定どおり、異邦人への割礼強要(救いの条件として)を認めないパウロも、ユダヤ人キリスト者の民族的アイデンティティーとしての割礼には反対ではなかった。
テモテはしばしば諸教会に派遣される。迫害下にあるテサロニケ教会の報告を彼から受けてパウロは「テサロニケ人への手紙第1」を書いたし、「コリント人への手紙第1」はテモテによってコリントに届けられた。パウロがローマで獄中書簡を書いた時期にテモテはそばにいた。また、テモテはパウロのほとんどの手紙に差出人の一人または配達人として名前を連ねている。
伝統的に、そして正当にパウロの著作とされる「テモテへの手紙第1・第2」からは、いくぶん控え目なテモテ像が浮かぶ。幼い日から聖書に親しむ信仰者ではあるが、性格はやさしく、肉体も頑健ではなかったようだ。パウロの絶筆と言われる「テモテへの手紙第2」には、エペソの町で伝道者としての務めに悪戦苦闘するテモテの姿がしのばれる。なお、「ヘブル人への手紙」にはテモテが釈放されたという記述がある。
(出典:岸本紘『聖書人物伝 これだけは知っておきたい127人』フォレストブックス, 2013, 205-206p)

聖書人物伝
千代崎秀雄、鞭木由行、内田和彦、杉本智俊、岸本紘 共著
224頁 定価1,800円+税
いのちのことば社