ギリシャ正教とは?
ギリシャ正教…
→【正教/正教会】ローマ帝国の東西分裂により、ローマ教会の首位性を認める西方教会に、認めない東方教会が対立し、1054年に分裂。ギリシャを中心とする東方教会(正教会)はビザンツ帝国で発展し、ロシア、スラブ圏に宣教していった。西方のローマ・カトリック教会とは違った典礼様式やイコン崇敬などの慣習をもち、信仰理解では概して保守的。現在のエキュメニカル運動の中でしばしば、一部プロテスタントのもつ同性愛容認や他宗教の霊性受容などの姿勢に強く反発を示す。ロシアなどスラブ圏ではローマ・カトリックとの確執が根強く残り、2001年には教皇ヨハネ・パウロ二世が精力的に正教圏諸国を歴訪し、歴史的な和解の兆しとも見られたが、正教会指導者の中からはなお教皇訪問に否定的な見方もある。近年、東方教会の伝統への見直しの兆しがあり、アメリカではプロテスタント信者の中から正教会に改宗する者も出ている。
(2003キリスト教用語集より)