解放の神学とは?
解放の神学…
ラテンアメリカで1960年代後半からカトリック教会の一部の聖職者らを中心に起こった運動。西欧諸国による植民地支配と軌を一にしたような宣教と一線を画し、キリスト教信仰を抑圧された貧しい民衆の立場からとらえ直そうとする。抑圧者による搾取を批判し鋭く対決するその姿勢は、一部に武器を取って戦うことを肯定する側面をももち、賛否の議論を巻き起こした。解放の神学はラテンアメリカのみならず、広く20世紀後半のキリスト教に問題提起を投げかけたが、一方でラテンアメリカにおいては、実際に民衆に解放をもたらす影響力は、解放の神学よりもむしろカリスマ・ペンテコステを中心とした福音的リバイバルだった、との評価もある。
(2003キリスト教用語集より)