《5分で分かる》ピリポとは?

ピリポとは?

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ピリポ…

([ギリシャ語]Philippos) ⒈使徒ピリポ.共観福音書において,使徒ピリポは,十二使徒のリストの中でだけ言及されている(マタ10:3,マコ3:18,ルカ6:14).しかし,ヨハネの福音書では,より重要な役割を果たしている.ピリポは,ベツサイダの出身で(ヨハ1:44),主イエスに召された最初の弟子たちの一人であり(ヨハ1:35以下),ナタナエルを主イエスのもとに導いた人物である(ヨハ1:45‐49).また,5000人の給食の記事においても,アンデレと共に,特に言及されており(ヨハ6:5‐7),独自の役割を演じている.さらに,主イエスに会いたいというギリシヤ人の求めに応じ,アンデレと共に取り次ぎの役割を果たしている(ヨハ12:20‐23).最後の晩餐の席上でも,「主よ.私たちに父を見せてください.そうすれば満足します」(ヨハ14:8)と率直な願いを主イエスに述べている.
⒉伝道者ピリポ.エルサレム教会において,日常生活の具体的事柄を管理するために選ばれた7人の指導者の一人(使6:5).ステパノの殉教の後,エルサレムを離れてサマリヤに逃れ,その地で宣教活動に従事し,大きな成果を上げた(使8:5‐13,25).サマリヤでの宣教が豊かな祝福を受けている最中,ピリポはサマリヤからガザの地方に導かれ,エチオピヤの女王カンダケの宦官に会い,彼に聖書を解き明かし,主イエスを宣べ伝え,生けるキリストを指し示し,この方を受け入れるようにと迫った.宦官は喜んでこれを受け入れたので,ピリポは彼にバプテスマを授けた(使8:26‐38).それからピリポはアゾトからカイザリヤに至る海岸の町々に,おそらく宦官に対してなしたと同じ方法で,福音を宣べ伝えたと思われる(使8:40).
使21:8‐9によれば,ピリポと,処女の預言者として知られていた4人の娘はカイザリヤに住んでいたとある.「それからピリポはアゾトに現れ,すべての町々を通って福音を宣べ伝え,カイザリヤに行った」(使8:40)と描かれている時点から,少なくとも20年の年月が流れている.その期間,ピリポは,おそらくカイザリヤに定住して福音宣教に専念したと思われる.
パウロが2年間カイザリヤで獄中にあった期間,ピリポはパウロと密接な接触を保ち,またルカは,使8章の記事の資料など,多くの事柄についての情報をピリポから得たことであろう.
⒊ヘロデ・ピリポ.ヘロデ大王とマリアンメ1世との間に生まれた息子で,後にヘロデ・アンテパスの妻となったヘロデヤの前夫(マタ14:3,マコ6:17,ルカ3:19).
⒋ヘロデ大王とエルサレムのクレオパトラとの間に生まれた息子.ヘロデ・アンテパスとは異母兄弟(ルカ3:1).

(出典:宮村武夫『新聖書辞典 新装版』いのちのことば社, 2014)

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