《5分で分かる》サムエルとは?

サムエルとは?

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サムエル…

([ヘブル語]šemû’ēl,[ギリシャ語]Samouēl) 「神の名」あるいは「彼の名はエル」という意味.⒈しばしば最後の士師(参照Ⅰサム7:6,15‐17),また最初の預言者と呼ばれた人物(使3:24,13:20).イスラエルの最初の王サウルは彼によって王位につけられた.サムエルの職務は士師(さばきつかさ),祭司,預言者であった.サムエルの生涯はサムエル記第一に記述されている.サムエルの両親(エルカナとハンナ)は敬虔で主を恐れる者で,毎年幕屋で持たれる礼拝に参加するためシロに出かけていた.ハンナはエルカナのもう一人の妻ペニンナと違って子どもに恵まれなかったので,息子がさずかるように神に願っていた.同時に彼女は,神が祈りに答えてくださることを信じ,その子を神にささげることをも約束していた.時至って神はその願いを聞き届けられ,彼女は男の子を産み,その子をサムエルと名づけ,神への誓いを守って彼をシロに連れていき祭司エリにあずけた.ある夜,神はサムエルを呼び,エリの家の滅びが差し迫っていることを告げた.主はサムエルを祝福し,サムエルは主のことばを心にとめた(Ⅰサム3:19).サムエルは幼くしてエリのもとで祭司の務めを始めた.エリはイスラエルがペリシテ人との戦いに破れ,彼の息子たちも死に,神の契約の箱が奪われたことを聞いた時,その席から落ちて死んだ(Ⅰサム4:18).後になって,神の箱がイスラエルに返された時,サムエルはイスラエルの人々に,主にのみ仕え外国の神々を取り除くように勧めた.その後,サムエルはラマに帰り,主のために1つの祭壇を築いた(Ⅰサム7:17).彼は毎年,ベテル,ギルガル,ミツパを巡回した(Ⅰサム7:16).年老いた時,彼はその息子ヨエルとアビヤをさばきつかさとした(Ⅰサム8:1‐2)が,イスラエルの人々は,彼らが父サムエルの道に歩まず,賄賂を取りさばきを曲げていることに抗議し,「ほかのすべての国民のように」彼らを支配する王を求めた(Ⅰサム8:5).サムエルは秘密裏に,サウルを王として油を注ぎ(Ⅰサム10:1),やがてミツパに集まったイスラエルの人々は,くじによってサウルを王として選任した(Ⅰサム10:20‐24).その後,サウルが主に対して不従順になった時,主はサムエルに新たに王を立てる任務を与え,サウルの後継者として,若い羊飼いであるダビデに油注ぎをするため,ベツレヘムに遣わした(Ⅰサム16章).サムエルは旧約聖書の中で,祈りの人として覚えられている.詩99:6では「サムエルは御名を呼ぶ者の中にいた」と言われ,また,とりなし手としてのサムエルについてはエレ15:1に引用されている.
新約聖書では,ペテロによって(使3:24),サムエルは新約の時代の出来事について預言した者の一人として言及されている.パウロのピシデヤのアンテオケにおける説教(使13:20)の中で,またヘブ11:32で,神を喜ばせた信仰の人々の一人として言及されている.近代の考古学的研究により,旧約聖書でサムエルがかかわった地であるシロ,ミツパ,ギブア,ベテルが発掘されている.
⒉シメオン族のアミフデの子(民34:20).カナンの地を相続地とするために各部族から立てられたシメオン族の族長.

(出典:金本悟『新聖書辞典 新装版』いのちのことば社, 2014)

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