《3分で分かる》コルネリオとは?

コルネリオとは?

スポンサーリンク

コルネリオ…

([ギリシャ語]Kornēlios) カイザリヤに住むローマの部隊の百人隊長.所属する「イタリヤ隊」は,ローマ市民から成る補助部隊で,紀元1世紀にシリヤに駐留していたことが碑文から確かめられている.コルネリオという名前は,プブリウス・コルネリウス・スラが,前82年に1万人の奴隷を解放してコルネリウス氏族に加えて以来,ありふれた氏族名となった.
使10章によれば,彼は敬虔で,全家族と共に神を恐れかしこむ者であった.割礼を受けて律法の規定を守るいわゆる改宗者ではなかったが,ユダヤ人に好意を寄せ,彼らの神を礼拝する異邦人の一人であったと思われる.彼はユダヤ教の宗教的実践として重んじられていた施しと祈りをし,「ユダヤの全国民に評判の良い人」であった(使10:22).彼は幻で神の御告げを受け,ヨッパに滞在していたペテロを招いた.すでに同様に幻によって御告げを受けていたペテロは,ユダヤ人キリスト者数人を伴い,コルネリオを訪れた.彼は親族や親しい友人たちと共に,イエスについて語るペテロの説教に耳を傾けたが,その彼らに聖霊が下ったので,ペテロはイエスの御名によって彼らにバプテスマ(洗礼)を授けた.
この出来事は原始教会が異邦人伝道に踏み切るように励ます,画期的事件となった.それがいかに重要であったかは,使徒の働き/使徒言行録に繰り返し語られていることからわかる.この出来事に衝撃を受けたエルサレムのユダヤ人キリスト者たちはペテロを詰問したが,彼が事の次第を説明し,異邦人が割礼なしに救われることは神のみこころであることを納得したことが使11:1‐18に記されている.また15章の,異邦人キリスト者に割礼が必要かどうかを論じるエルサレム会議においても,割礼のない者でも救われることの例証として,コルネリオ一族のことが言及されたと思われる(使15:7,14).原始教会の異邦人伝道はやがてパウロによって強力に推進されることになるが,その端緒はペテロに導かれたコルネリオの回心にある.

(出典:内田和彦『新聖書辞典 新装版』いのちのことば社, 2014)

新装版 新聖書辞典
定価6900円+税
いのちのことば社