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《5分で分かる》ゲネサレとは?

ゲネサレとは?

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ゲネサレ…

([ギリシャ語]Gennēsaret) 旧約のキネレテ(Ⅰ列15:20),マカベア時代のゲネサル(Ⅰマカベア11:67)のことで,一般にガリラヤ湖の北西岸の低地エル・メジデルの付近から北に延びるグーエールと呼ばれる平原を指す.この平原は湖岸に沿って南北に約6キロ,内陸に約4キロ延びている.もともとはナフタリ族に属する要害の町で,マグダラのすぐ北の海岸から山に入り込んでいる所である.
新約聖書には「ゲネサレの地」として,マタ14:34,マコ6:53に記されている.ゲネサレというのはヘブル語のガッネー・サーリーム(「王子の庭」という意味であると思われる)からきたらしい.その名が示すように,ここはよくうるおった肥沃な地である.
南部はエル・メジデルの西に開けている峡谷からの流れでうるおい,平地の西端近くの中部には豊かな泉があって,そこからふんだんに水が供給される.水に恵まれたここの土壌は,地味が豊かなことでもよく知られている.その産物のおもなものに,くるみ,なし,しゅろ,いちじく,オリーブ,ぶどうなどがあり,それぞれ異なる環境で育つ木々であるにもかかわらず,ここでは共に繁茂してよい果実を実らせている.それもただ種類が多いだけでなく,実りの期間が長い.1年のうち10か月にわたってぶどうといちじくが実り,他の果実も共に1年を通じてよく実った.このようにゲネサレの果物は質がよく評判が高かったので,祭りの間はエルサレムでは食することが許されなかったと言われる.というのは,エルサレムに上るのが,単にこの果物を食べるのが楽しみだからということになってはいけないから,という伝説が残っているほどである.
ガリラヤ湖は,捕囚帰還後に「ゲネサレの海」と呼ばれるようになり(Ⅰマカベア11:67),ヨセフォスもこの名を用いている.新約聖書では,ルカ5:1にのみ「ゲネサレ湖」と記されており,この地方は「ゲネサレ湖畔」と言われていた.
またガリラヤ湖の一般的な呼び方として「キネレテの海」というのもある.キネレテという地名は申3:17やヨシ19:35に出てくるが,これはゲネサレ湖畔にある町のことである.
この肥沃な地域も何世紀かの間顧みられず,ほとんどの所がいばらやあざみで覆われ,耕作は南西の地域に限られ,他は遊牧民族の牧草地となっていた.しかし,今はほとんどがユダヤ人の手に戻り,新たに開墾がなされている.

(出典:村上宣道『新聖書辞典 新装版』いのちのことば社, 2014)

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