《5分で分かる》アブサロムとは?

アブサロムとは?

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アブサロム…

(口語訳,新共同訳)([ヘブル語]’abšālôm, ’abîšālôm) 「平和の父」という意味.ダビデ王の三男.母マアカはゲシュルの王タルマイの娘(Ⅱサム3:3).その容姿の美しさは「イスラエルのどこにも,アブシャロムほど,その美しさをほめはやされた者はいなかった」(Ⅱサム14:25)と言われているほどで,妹のタマルも美しかった(Ⅱサム13:1).その美しさのゆえにタマルは異母長兄アムノンに恋され,汚されてしまった(Ⅱサム13:1‐19).それを知って怒ったアブシャロムは,機を見てアムノンを殺したが,父ダビデの怒りを恐れてゲシュルに逃げた(Ⅱサム13:20‐39).こうしてナタンの預言の一部が成就した(Ⅱサム12:10).3年の亡命生活の後,ヨアブの尽力でエルサレム帰還を許された(Ⅱサム14:1‐24).それから2年間は父の前に出ることを許されなかったが,ヨアブの仲介の労によりようやくダビデに迎えられた(Ⅱサム14:28‐33).アブシャロムは王位をねらって自分の傭兵を蓄え,人心を得るよう努力した(Ⅱサム15:1‐6).4年を経て機が熟すると,口実を設けてヘブロンへ行き,そこで即位の宣言をした(Ⅱサム15:7‐12).そこは彼が誕生した地であり,ダビデが首都をエルサレムへ移して以来の住民の不満を巧みに利用したのであろう.こうしてナタンの預言がまた成就した(Ⅱサム12:11前半).アブシャロムに従った者の中に,ダビデの有能な議官アヒトフェルと,ダビデの友フシャイがいた.フシャイはダビデの密命を帯びてアブシャロム側に派遣されていた.アヒトフェルの勧めで,アブシャロムは父が王宮の留守番に残したそばめたちのところに入った(Ⅱサム16:20‐23).こうしてナタンの預言はすべて成就した(Ⅱサム12:11後半).アヒトフェルのすぐれた作戦計画はフシャイの計略的な反対で退けられ,その間にエルサレムを脱出していたダビデは軍勢を整えることができた.エフライムの森で戦いが行われた時,アブシャロムの軍はたちまち破られ,彼はあえなく戦死した.ダビデからアブシャロムを穏やかに扱うように命じられていたのを無視して,ヨアブは樫の木に引っかかっていたアブシャロムを槍で刺し殺した(Ⅱサム18:1‐15).その知らせを聞いてダビデは大変悲しんだ(Ⅱサム18:33,19:1/19:1,2).

(出典:村瀬俊夫『新聖書辞典 新装版』いのちのことば社, 2014)

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