《3分で分かる》アドナイ・イルエとは?

アドナイ・イルエとは?

アドナイ・イルエ…

([ヘブル語]yehwāh yir’eh) アブラハムがイサクをささげようとした時,神がイサクの代わりに犠牲としてささげるべき雄羊を備えてくださった場所に,アブラハムが与えた名称(創22:14).その意味を,「主は見られる」ととるほかに,創22:8,14を中心に,この記事全体に一貫している主題に従い,「主が備えてくださる」(創22:14欄外注)ととる理解もある.ベエル・シェバから3日目に着いたこの場所を,ラシ,イブン・エズラなどの伝統ではモリヤの山と同定し,ソロモンが神殿を建てたエルサレムの丘を指すと見る(Ⅱ歴3:1).これと異なる提唱もなされる.たとえば,G・C・アアルダースは以下のように見る.創22:3の「モリヤの地」は,一定の地帯とか場所を指し,Ⅰ歴3:1の場合は明らかに特定の山を指し,両者は異なる.また歴代誌の著者は,モリヤの山がエブス人オルナンの打ち場であったなど(Ⅰ歴21:1‐22:1),かなり詳しい描写をしており,アブラハムが歴史的な信仰告白をなした場所を指しているとするなら,そのことに言及しないのは考えにくいとして,この場所は,ヘブロンの地帯のいずれかの場所で,創22:14の出来事より以前から,モリヤの地という名が使われていたと見るのである.

(出典:宮村武夫『新聖書辞典 新装版』いのちのことば社, 2014)

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