少年たちをこんな目にあわせる日本に2度となってはいけない
第2次世界大戦の終了直後、原爆を投下された広島と長崎に米軍カメラマンとして入ったジョー・オダネル氏。
晩年は、核兵器廃絶のための写真展をアメリカや日本で開いた。
今も1万発以上の核兵器を手放せない世界の中で彼の写真が訴えるメッセージと向き合い私たちができることは何かを祈り求めたい。
巻頭の写真は「焼き場に立つ少年」と命名された。
小さな遺体を背負い、野焼きの焼き場に立つ少年。背中のなきがらは弟だろうか。裸足で、頼るべき大人は皆死んだのだろうか。オダネル氏は、こう振り返る。
「係の者が遺体を受け取って熱い灰の上に横たえた。小さな体から炎が上がるのを、少年は直立不動のまま見つめていた。彼のかみしめた唇に血がにじんでいるのを見て、子どもにまで及ぶ軍国主義の影響力の大きさを感じずにはいられなかった」
<「百万人の福音」2018年8月号より>