聖書に発見! 回復のプログラム
アダムの場合
ストレスフルな現代社会で生きていると、精神的に傷を負ったり、壊れてしまうこともある。それを回復させる智恵が聖書には書かれていて、破綻から回復へという道を歩んだ人物が、たくさん登場する。窮地に陥った7人の登場人物を、神様はどう導いていったのかを探りつつ、聖書全体が指し示す、破綻から回復へというテーマを再確認してみたい。
闇はここから始まった! 神の戒めを破ったアダム
聖書に出てくる初めての破綻事例は、最初の人間アダムが、神を裏切ることだった。食べてはいけない果実を食べたことを神から問われたアダムは、言い訳に終始し、結局、神の前に罪を悔い改めることはなかった。ここから人は罪を帯び、その罪が生む泥沼の中で生きることになる。楽園を追放され、労苦して糧を得なくてはならなくなり、最終的には「死」に至るという暗黒の世界の始まりである。
この状態を打開する転機が、アダムの子孫、アブラハムにやってきた。アブラハムの、神への従順が本物であることをみた神は、「地上のすべての民族は、あなたによって祝福される」(創世記12・3)と宣言し、人の歴史は暗黒から希望へと方向転換する。
その後、イエス・キリストの十字架によって人の罪は赦され、涙も苦しみもない新天新地への道が用意された。
「アダムにあってすべての人が死んでいるように、キリストによってすべての人が生かされる」(Ⅰコリント15・22)
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