旅する教会 ーアジアの教会を訪ねて:ミャンマー編②
鈴木光(すずき・ひかり):1980年、横須賀生まれ東京育ち。アメリカの神学校を卒業後、2006年に日本キリスト教団勝田教会に伝道師として赴任。2010年より主任牧師。妻と娘1人。著書に『「バカな平和主義者」と独りよがりな正義の味方』(2016年、いのちのことば社)、『伝道のステップ1、2、3』(2018年、日本基督教団出版局)。趣味は読書(マンガ)とゲーム、映画、ネット。
これはアジアの教会のリーダーたちが、互いの国の教会やリーダーを訪ね歩いて学んでいく共同体型の研修〝PALD(Pan Asia Leadership Development)〟の様子を記した旅エッセイである。僕と旅の仲間たちの道中を、どうぞお楽しみください。(毎週火・金曜日更新! この旅のはじまりについてはこちら)
温泉バス、高速を走る
先に言っておきたいことは、このミャンマーの旅は今回のPALDの旅の中でも、最も体力的に過酷なスケジュールだったということだ。時間的にもタイトであったし、何より移動時間と交通環境がなかなかハードだったのだ。
ということで、3人のリーダーたちから素晴らしい霊的メッセージを聞いた後、肉的には試練となる夜通し高速移動を開始した。いわゆる「一帯一路」政策の一環と思しき中国マネーで、最近はインフラが急速に発達しているらしく、高速の道路の舗装状況は決して悪くはなかった。しかし、移動のために使ったのが、高速用ではなく割と年季の入った小型バスだったのがきつかった。
おそらく貸し切りとして借りたらしきこのバスがまた面白くて、ここミャンマーで第2のバス人生(?)を始める前は、日本の温泉宿で送迎に使われていたらしい。
なぜそれがわかるのかというと、正面のプレートに消してあるけど薄っすら(しかしハッキリと読める)「○○温泉」と書いてあるからである。ちなみに○○の中身も当然、読めたのだがおそらく現在も営業されていると思うので、万が一にも迷惑をかけてはいけないので、岐阜県の某所であることを述べるにとどめる(温泉の名前をググったらすぐ岐阜県のものだと出てきた)。
温泉のバス
ちなみに高速を走っていくと、日本の高速バスと遜色のない立派な大型も走っていれば、普通に軽トラの後ろに幌(ほろ)を貼って家族全員載ってますという感じで移動している人々もいる。なので、この温泉バスも環境的には中の中だと思われる。
トラック荷台で高速移動の人も
なお、前もって播義也先生からアジアの旅あるあるとして、「バスとかの冷房効きすぎてて、長袖の上着ないと死にかける説」を聞いていたので、ちゃんとパーカーを持ってきていたのは本当に役立った。
それから、今回の旅ではバングラデシュ組がそれぞれエリソンはIFES(アジアの学生伝道団体)の国際集会への参加と、クシはVISAが取れなかったので不参加となった。VISA取れないも「アジアあるある」らしい。
また、アジアンアクセス(インターナショナル)の総裁夫妻であるジョー・ハンドレーとシルク夫人が全行程を一緒にしてくれた。先ほども言ったように今回の旅は一番過酷だったので、総裁夫妻が最後まで来られたことには本当に尊敬の念を抱いた。この点はまた後ほど詳しく触れたいと思う。
ということで、温泉バスでいざ北部のマンダレーへ。
ミングラバー!(唯一覚えたビルマ語の挨拶で、祝福の言葉らしい)
ヤンゴンとマンダレーの位置関係についてはミャンマー編①の地図をご覧ください。