旅する教会 ーアジアの教会を訪ねて:カンボジア編④
鈴木光(すずき・ひかり):1980年、横須賀生まれ東京育ち。アメリカの神学校を卒業後、2006年に日本キリスト教団勝田教会に伝道師として赴任。2010年より主任牧師。妻と娘1人。著書に『「バカな平和主義者」と独りよがりな正義の味方』(2016年、いのちのことば社)、『伝道のステップ1、2、3』(2018年、日本基督教団出版局)。趣味は読書(マンガ)とゲーム、映画、ネット。
これはアジアの教会のリーダーたちが、互いの国の教会やリーダーを訪ね歩いて学んでいく共同体型の研修〝PALD(Pan Asia Leadership Development)〟の様子を記した旅エッセイである。僕と旅の仲間たちの道中を、どうぞお楽しみください。(毎週火・金曜日更新! この旅のはじまりについてはこちら)
色々なものを食べる
プノンペンへの帰りは飛行機ではなくバスだった。ただただ真っ直ぐな国道を6時間走っていく。
途中で食事をとったり、市場兼お土産屋みたいなところに寄る。すると色んな食べ物に出くわすのだった。
まずは、レストランでカエルがメニューにあったので、食べてみる。カエルをそのまま揚げたやつと、お腹にいろいろ詰めて焼かれたやつと、両方食べた。思ったより食べられる部分が少ないなと思ったが、味は普通に肉だった。
カエル(かなりマイルドな写真に加工しました)
市場では色んな虫が売っていた。
僕は食べられなくはないが、別に食べたくもないので、とりあえず蜘蛛の脚だけ食べてみる。本体の方は何となく食感が想像できるのでやめておいた。代わりに高澤健先生(Asian Access International副総裁)がひょいっと取って食べたので、食感を聞くと「外はカリカリ、中はネットリ」とのこと。やはり想像どおりだったので、避けておいて正解だと思った。
芋虫とかコオロギもあったけど、なぜかルイ君(Asian Access Japanのスタッフ)が嬉々としてチャレンジしていく。どっちも一気にぱくりと食べるので大胆だなと思ったけど、「断面は見たくないから」という。確かに。
後にルイ君いわく、研修と聞いていたので座学なのかと思っていたけど、全部体験的ですごく良かったと。当たり前のように旅を続けていたけれども、改めて言われてみるとそうだなと思う。百聞は一見に如かず。
ちなみに虫である程度盛り上がっていると、「じゃあバングラデシュに来た時に、蛇のカレーも試させてあげればよかった」とエリソン(バングラデシュからのPALD参加者)が言う。企画の趣旨がズレてきている気もしたが、文化を体験するという意味ではむしろ重要な気もする。
蜘蛛の足を美味しくいただくルイ君
バスに戻ると播義也先生が「生マンゴーを買ってきた」と言って、チリの混じった塩と一緒に回してきたので食べる。美味しかったけど、シンプルにお腹いっぱいになってきた。